投資に役立つ「徳川家康の名言」。

決断は、実のところそんなに難しいことではない。難しいのはその前の熟慮である。

重要な場面で決断をして勝利を勝ち得た偉人はカッコイイですよね。
私は歴史が好きですが、特に日本三大奇襲における決断の瞬間は気分が高揚します。
ただ、良く調べてみると、決断そのものより、決断の前の情報収集と熟慮が素晴らしかったことが分かります。

投資の世界でも、ウォーレン・バフェット氏は投資の決断をする前に、投資候補の企業を徹底的に調べています。
私が一番凄いと思うのは、「膨大な時間をかけて調べた企業の投資を見送る決断」をすることもあることです。

「企業を調べた時間」を無駄にしないために、「調べた企業を過大評価」して投資をしがちです。
「決断する勇気」も大事ですが、「決断する前の熟慮」と「決断を見送る勇気」も忘れないようにしたいですね。

われ志を得ざるとき忍耐この二字を守れり。
われ志を得んとするとき大胆不敵この四字を守れり。
われ志を得てのち油断大敵この四字を守れり。

私が一番難しいと思うのは、志を得るときの「大胆不敵」だと思います。
チャンスで大胆不敵に行動しないと、後のリスク要因になることもあります。
チャンスで行動しなかった後悔のために、次に来た「中途半端なチャンス」で行動して失敗することがあるためです。
「安全に思える状況」が「危険に感じる状況」よりリスクが高いことがあります。

私はケチだから麦飯を食べているわけではない。いま天下は乱れに乱れ、領民も安らかな日は一日もない。そんななか私一人が暖衣飽食などできるものか。私が麦飯を食っているのも、少しでも節約して軍資金に回すためなのだ。

私が見かけるお金持ちの人は、倹約家が多いです。
彼らお金持ちの生活費は、平均的な人よりも少ないかもしれません。
本当のお金持ちの生活は、意外と質素なものです。
彼らお金持ちが倹約に励んでいるのは、チャンスが来た時や緊急時にお金を使うためだと思います。

あぶない所へ来ると、馬から降りて歩く。これが秘伝である。

小田原征伐の時、渡るのに危険な橋がありました。
馬術に自信のある武士は、ここぞとばかりに、自身の馬術を披露するかのように悠々と危険な橋を渡りました。
豊臣軍の諸将は、馬術の名人と言われる家康が、危険な橋をどう渡るか関心を持って見守っていました。
ところが、家康は橋の手前で馬を降り、家臣におんぶしてもらって橋を渡ったため、嘲笑うものがいました。

生きていくうえで、人に認められることは大事なことなので、ある程度の自己顕示は必要です。
ただ、身を亡ぼす可能性のある「実の伴わない自己顕示」は控えたほうがいいと思います。

投資の世界でも、「お金が目的」なのか「自己顕示が目的」なのか分からない投資をする人を見かけます。
投資では過剰な自己顕示欲が、投資判断を誤らせることがあります。

自分の体を大切にするのは、「大望を秘めた人」の特徴の一つです。
「実の伴わない自己顕示」をしなかったことが、徳川家康が天下を取った理由の一つだと思います。

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